塗香の使い方について
塗香の使い方について、宗教、宗派、又は地域、個人により、様々な使い方があるようです。このためShop308では敢えて使い方のご紹介を控えていましたが、皆様からのご要望が多いので、真言宗で一般的に行われている作法をご紹介することに致しました。
塗香とは仏様の御前に上がる際、自らの心と身体を清めるために使われるものです。このため清めの塗香などと呼ばれることもあります。
塗香の原料は焼香などと同じ天然の香薬種が基本です。人により、お肌に過敏反応が現れてしまう可能性は全く無いとは言えませんが、天然香薬種のみを原料としている場合は、原則として人体に対して安全であると考えて差し支えないでしょう。
香薬種とは香木(これも古来は薬効を目的に使われていました)と和漢の薬種です。現代の塗香では、原料の一部に合成香料が使われているものもあるようです。
では具体的な使い方(作法)をご紹介してゆきましょう。
(1)まず右手の親指と人差し指で塗香をひとつまみ取り、又は塗香入の蓋を取って直接塗香を左手の薬指の根本の所に置きます。
(2)次に左手の上に右手を被せます。(右手が上の状態になります)
(3)両掌を合わせたまま「おせんべい焼けたかな?」の要領で)→右→左と2回ひっくり返します。(最後は元どおり右手が上になります)これにより、左掌に置いた塗香を右手・左手と移す意味があります。
(4)そのまま掌を摺り合わせて全体に塗香を広げ、手の甲から腕・全身へと塗り、心と身体を清めたと観念します。
一般に作法として塗り広げるのは腕までです。もちろん頭から足まで実際に全身に塗って良いのですが、動きが煩雑になってしまうので、全身に塗ることは観念(イメージング)によって行います。
即ち塗香を実際に全身に摺り広げることが出来たか否かではなく、塗香を使う事で身体と心を清めたとご自身で強く観念(イメージ)することが大切です。
このご自身の観念により、魔を払い自らを清める塗香のチカラはより大きく作用することでしょう。
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